2011年10月15日

iCloud をはじめよう〜iOSとMac、データの同期〜

 iOS 5、そして Mac OS X Lion 10.7.2 がリリースされ、いよいよ iCloud サービスが開始されました。

 iCloud とは何か? それを一言でいえば、これまで iTunes で行われてきたデータの管理を、クラウドというインターネット上のサーバで行うようになったもの。
 このおかげで、今までのように Mac や PC に USB ケーブルでつながなくても、iPhone や iPad のさまざまなデータを常に最新の状態に同期できるようになりました。

 ユーザにとっては、クラウドという雲がどこにあるのか、雲の中で何が行われているのか、といったことは気にする必要が無く、手元にあるデバイスだけを見ていれば良いことになります。

 とは言っても、開発者にとってみると、やはり何が行われているのかを知りたいところです。
 ということで、今回は iOS と Mac の間で、iCloud のデータがどのように同期されているのかを調べてみました。


 iOS 5 にアップデートすると、「設定」アプリに「iCloud」という項目が現れ、さまざまなデータを iCloud に保存するかを設定できるようになります。その一番下に、「ストレージとバックアップ」という項目があります。

iCloud 設定

 そこからさらに、「ストレージを管理」をタップすると、iCloud に保存されているデータの詳細が見られます。

iCloud 設定 - ストレージを管理

 ここで、「バックアップ」と表示されているのはデバイス全体のデータ、「書類及びデータ」と表示されているのは、各アプリのデータです。

 デバイスのバックアップは、今まで iTunes が管理していたものと同様です。従って、バックアップを iTunes に保存する設定にした場合は表示されません。各アプリで特別な対応は必要なく、それぞれのドキュメントフォルダに保存されているデータがそのままバックアップされます。

 一方、「書類及びデータ」のほうは、iCloud に対応したアプリのデータになります。つまり、データ管理の単位がデバイスではなくアプリになるので、iPhoneと iPad など、複数のデバイスを使っている場合も、同じデータを扱うことができます。


 さて、今度は Mac を見てみましょう。
 こちらも 10.7.2 にアップデートすると、システム環境設定に「iCloud」が追加され、同様に保存されているデータを見ることができます。
iCloudMac

 今のところ、この画面ではアプリごとに保存されているファイル一覧が見られるだけで、ファイルを開いたり、Finder にドラッグ&ドロップしてコピーしたりすることはできません。

 しかし、Spotlight で iCloud に保存されているファイル名を検索すると、Mac にも iCloud のデータが同期されていることがわかりました。
iCloudMacSpotlight

 このフォルダを Finder で開くと、Lion からは非表示になったユーザのライブラリフォルダの下(~/Library/Mobile Documents/)に、アプリごとのデータ置き場が作られています。
iCloudMacFinder

 iPhone でアプリからファイルを削除すれば、しばらくすると Lion でもフォルダが消えます。

 また、Keynote のデータも保存されています。
 Mac 版 Keynote で直接読み込める形式のデータにはなっていないので、おそらく Keynote を含む Mac 版 iWork も次期アップデートで iCloud 対応が行われてるのではないでしょうか。
(現状は iOS で保存した書類は iCloud.com にアクセスしてダウンロードする必要がありますが、やはり直接アプリを通してデータを同期できるのが自然な流れでしょう)


 まだ始まったばかりの iCloud。今後、iOS でも Mac でも、対応アプリが増えていくことで、ますます便利になっていくことが期待されます。
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2011年10月08日

ありがとう、スティーブ・ジョブズ

 アップル社の創業者、スティーブ・ジョブズが、この世を去りました。

 彼によって生み出された Mac、iPod、iPhone、iPadといった製品群は、本当の意味で、この世界を変えたといってもいいでしょう。
 自分にとっても、約十年前はじめて触れたMacが、その後の人生に大きな影響を与えました。あの出逢いがなかったら、Mac や iPhone でのプログラミングの楽しさを知ることもなく、いま自分が、ここにこういう形でいることもなかったでしょう。

 生きているうちに、何かひとつでも世界の人々に貢献できるものを生み出したい、というのは、多くのエンジニアにとって共通の想いではないでしょうか。
 それを最高の形で体現したのがスティーブ・ジョブズでした。そして、そのおかげで、自分のような者でも、ささやかながら人々の役に立つものを作り出していけることが、大きな喜びです。


 さようなら、という言葉は使いません。彼が残した製品、思想は、これからもずっと、身の回りにあり続けるのだから。
 ただ、ありがとう、という言葉を贈ります。

 Thank you so much, Steve.
posted by PLT at 12:22| Comment(0) | TrackBack(0) | Misc

2011年08月07日

BookRemark 3.1

BookRemark のバージョン3.1 が App Store で公開されました。


 今回のバージョンアップで、本の追加時に検索タグを簡単に追加できるようになりました。

Add Search tag

 また、要望の多かった表紙画像の変更も可能になりました。iPhone や iPod touch カメラつき端末をお持ちの方は、その場で撮影した画像を使うこともできます。
(iPad 2 については、現在のところ動作確認ができないため、対象外にしています。申し訳ありません)
Change Book Cover Image

 次は iOS 5、そして iCloud 対応ができればと思っています。
posted by PLT at 12:17| Comment(0) | TrackBack(0) | iPhone App

2011年04月29日

BookRemark 3.0

 BookRemark のバージョン3.0が App Store で公開されました。

 今回のバージョンアップでは、バーコードスキャン対応で本の登録の手間を減らすとともに、登録したあとの管理機能も大きく改善しました。


 本の登録画面は、今まで通り+ボタンをタップして表示します。
 バーコードスキャンに対応した端末では、右上にカメラボタンが出てくるので、ここをタップします。本をかざして、バーコード部分に緑色の枠が出てきたら少しお待ちください。

Barcode Scan

 iPhone 4 で動作確認しています。iPhone 3G では、フォーカスが合わないためバーコードが認識されない場合がありますのでご注意ください。また、iPad 2 では動作未確認のため未対応です。


 本を登録したあと、詳細画面を表示すると、未購入・注文済・購入済の状態を表示する部分が少し変わっています。

 購入済にすると、未読・既読を切り替えたり、☆をタップして気に入った本をマークすることができます。
 左右にフリックして、二つの表示を切り替えることもできます。
Flick to change State


 さらに、新しいタブ「スマート本棚」を見てみましょう。
 ここで、★をつけた本や、既読にした本、購入したけれどまだ読んでいない本をすぐに見つけることができます。

 前のバージョンからアップデートした段階では、すべての購入済の本が未読になっているはずです。
 この状態から、複数の本を簡単に既読にできる機能も用意してあります。右上の「既読化…」ボタンをタップします。

Smart Shelf - not read

 「すべて選択」をタップすれば、すべての本にチェックが入ります。まだ読んでいない本はタップしてチェックを外し、「選択した本を既読化」をタップします。

Smart Shelf - set read

 スマート本棚では、検索タグを保存することもできます。iTunes のスマートプレイリストと同じようなものと思ってください。検索タグにマッチする本を自動的に表示します。

 フォルダ管理に対応してほしいという要望もありましたが、より iOS らしい検索タグ機能として搭載することにしました。
 シリーズ物の本をタイトルで管理したり、メモ欄に本のジャンルを入れておいてジャンル別に管理したり、それぞれの使い方ができると思います。ぜひお役立てください。

 本を読んで、もっと日本が元気になりますように。
posted by PLT at 13:39| Comment(0) | TrackBack(0) | iPhone App

2011年03月10日

なぜ Xcode 4 は Mac App Store で600円で売られているのか?

 iOS 4.3 とともに、本日もうひとつアップルからリリースされたのが、Mac OS X と iOS アプリの統合開発環境、Xcode 4。Mac App Store で、現在日本では600円で販売されています。
【追記】OS X Lion のリリースに合わせて、Xcode 4 は無料になりました。Snow Leopard で有料だったのは、プレビュー版に近い位置づけだったのかもしれませんね。以下の文章は有料時に書いたものをそのまま残しています。

 Xcode は、以前から Mac OS X のインストールDVDに含まれ、Mac ユーザなら誰でも追加でインストールすることができました。

 Mac App Store の登場以来、アップルは「Goodbye Disc」をやりたがっているようなので、ゆくゆくはこの「OSインストールDVD」という存在も無くなっていくのだと思います。(既に、ディスクドライブのない MacBook Air にはOSリストア用に DVD ではなくUSBメモリが付属しています)
 従って、開発環境である Xcode も、OS とは別に Mac App Store で公開されること自体は、あまり不思議ではありません。


 問題は、有料であること。無料でインストールできたものが、なぜ600円で売られているのか?

 もちろん、有料といっても、600円という価格はそれほど高くありません。
 iOS の App Store にしろ Mac App Store にしろ、あまりにアプリの価格が下落するのも個人的には好ましくないと思っています。フリーウェアとして人気を博してきたアプリが有料で販売されているのも、開発者への対価ということを考えれば理解できます。

 しかし、アップル公式の開発環境という性質を考えると、それは別の問題ではないか? と思えます。競合相手もほとんどないアプリでしょう。(Eclipse のようなクロスプラットフォームの開発環境が Mac App Store で登場するようになれば、話は変わってくるかもしれませんが)

 ただし注意すべきは、Xcode 4 も、Mac や iOS の Developer Program に加入して、年会費を払っている開発者や法人であれば、無料でダウンロードできること。(ちなみに今のところ Xcode 3 は、無料の開発者登録だけでダウンロードできるようです)
 そもそも、以前の Xcode も実際には無料ではなく、OS 自体の値段に含まれていたと考えることもできるでしょう。
 つまり、Xcodeを使わない大多数のユーザに利益を還元するために、全体からすれば一部の開発者に負担を求めることにした、というのがアップルの考え方かもしれません。

 しかし、それでも、非常に個人的な意見としては、Xcodeは誰にとっても無料のままであってほしかった、と思います。
 Mac を買えば、誰でもすぐに、無料で開発環境を使い始められる、開発者になることができる。それが、Mac の Windows に対する最大の利点であるとさえ思っていました。
 OSに開発環境が付属する、というのは、そのくらい象徴的な意味が込められていると思っていました。


 もちろん、今回のことで今すぐ何かが変わるということはないでしょう。できれば今後とも、Mac ユーザにとって、開発者への垣根は低いままであってほしいと思います。
 将来のアップル製品の価値を今以上に高めるには、アップルの社員だけではなく、開発者の力が不可欠。そして、その将来の開発者は、現在のアップル製品を愛するユーザの中にきっといるはず。
 だから、ユーザが開発環境に触れるきっかけは、できるかぎり多い方が良い。自分はそう思います。

 とりあえず、お子さんがいらっしゃる Mac ユーザの方は、お子さんが親のアカウントで勝手に Xcode 4 を買っても、怒らないであげてくださいね。
posted by PLT at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | Mac